五島市三井楽町で有機農法でのサツマイモの栽培や加工、販売などを行うアグリ・コーポレーション。サツマイモを使ったペーストづくりや新商品開発、販路拡大、さらに農業を通じて地域連携にも力を入れている。佐藤義貴社長に五島市地域づくり事業協同組合に参加した経緯や実際に組合職員を受け入れた感想などをお伺いました。
Q. 五島市地域づくり事業協同組合に参加された理由は?
現在40名以上のスタッフがいますが、人が足りないこともあり参加をしました。
また、地元の組織からお声掛けいただくことはありがたいことで、お声掛けいただいたことはなるべくやってみようと思っています。
Q. スタッフにはどんな仕事を依頼していますか?
5、6月ごろは、畑でサツマイモの苗植えと工場でイモの袋詰めやペースト作りのサポートをしていただき、秋はサツマイモの収穫、といろいろやってもらい助かっています。
Q. 実際にスタッフを依頼してみてどうですか?
足りないポイント(時期)に人を派遣してくれるのは、非常に良いと思います。農業は、天気や季節によって労働日数に差が出ますが、当社は加工もあるので基本的には閑散期がなく、常時、人を雇用しています。ただ閑散期はないとはいえ、苗植えと収穫のピークはあります。ピークに合わせて人を雇うのは企業としては難しいので、この一番大事な仕事の時期に人を派遣してくれるのはありがたいです。
Q. 今後、どんな人にきてほしいですか?
男女問わず、若くて明るい人です。
どうしたって体力がいる仕事が多いので。
Q. 今後の事業展開
三井楽町でオーガニックをプラットホームとした「まちづくり」をしたいというのが長期ビジョンです。そのために耕作放棄地の解消をして、そこでオーガニックの野菜を作るということがど真ん中の仕事です。今、耕作不利地解消のための事業を受けているのですが、国や県の事業などを活用しながら、地域と連携して、しっかり農地を整えていきたいと思っています。
そして、「まち」を作るということは、人を増やすことですから、移住者など人を迎え入れる体制、特に住む場所を三井楽で用意するなど準備を始めたところです。
また、工場の近くにカフェを併設した販売の本店を作りたいと思っています。
東京に五島や当社のこと、オーガニックなど、自分たちが大切にしているものをプロモーションする旗艦店を出して、そのあとに五島に本店を作りたいと考えていて、そのために今は商品をどんどん作って、催事に自らもでてニーズを探っています。
農業法人株式会社アグリ・コーポレーション
長崎県五島市三井楽町濱ノ畔1937番地4
http://osyaburi.jp/
佐藤社長ご自身も約10年前、関西の会計事務所から農業コンサルティングに興味をもち、五島で有機農法にて活路を見出してこられました。はじめての農業、はじめての離島での新事業は大変なことも多くあったとのこと。高齢化、過疎化で増える耕作放棄地を整備し、島民、移住者、そしてベトナムからの研修生も受け入れ、地域に活気をもたらしています。2021年からは有機小麦や大麦の生産も開始され、目指すはオーガニックをプラットホームとした「まちづくり」。持続可能な島づくりに貢献されています。